1980年絵本、中尾彰油彩画「あかいてぶくろ」絶版

中尾彰「あかいてぶくろ」

あかいてぶくろ」 ★絶版★1980年第5刷
中尾彰/作 童心社

絵本の状態など詳細は⇒こちら

画家の中尾彰さんは、画家活動のかたわら「子どものための美術」を提唱し、童話や児童文学の出版物、教科書などに挿絵を多数手がけられ
1982年には日本児童文芸家協会児童文化功労賞を受賞されました。
本作は、中尾さんが文も絵も手がけた希少なオリジナル作品です。
絵はキャンバスに油彩で描かれています。
中尾さんが、子どものために心をこめて描かれた美しい絵を
ご覧いただけます。

ある日、さぶろうは道端で、青い顔をした小さな女の子に出会います。
その夜から雪がしんしんと降り続きあたり一面まっしろになりました。
さぶろうは病気になり寝込んでしまいました。
毎晩夜中に目をさますと、こんこんと音がします。
さぶろうは、女の子が来ていると 思いましたが、おかあさんは
誰もいないと言います。
雪が窓まで積もった月の明るい晩のこと、積もった雪のうえに
女の子がいて、赤いてぶくろを雪のうえに並べ、さぶろうを見て
笑いました。赤いてぶくろは赤い花になり月の光の中、美しく
咲いています。

まっしろな雪景色と見知らぬ女の子、幻想的なおはなしです。
昭和54年(1979年)の制作です。