怖くてきもかわいい、ドロテ・ド・モンフレッドさんの絵本「まよなかのもりで」★絶版★

「まよなかのもりで」ドロテ・ド・モンフレッド

「まよなかのもりで」
ドロテ・ド・モンフレッド/作・絵
ふしみみさを/訳 ほるぷ出版

感情や自我の芽生えとともに、楽しい、嬉しいという感情だけでなく
何を怖がるのかや、怖がる程度は、個人差がありますが
不安感や恐怖心といった感情も、だんだんと芽生えてきます。

いたずらに恐怖心をあおるようなおはなしは、小さいお子さんの
トラウマにもなりかねないので、タブーとされています。

今回、ご紹介の絵本は、恐怖心がテーマのおはなしですが
不安や恐怖を自分の力で克服できたというおはなしは
反対に、子どもの心を勇気づけてくれます。 

小さなファンタンに、つぎつぎと恐怖が襲いかかります。
真っ暗な真夜中、ひとり、森の中、怖いうなり声
つぎつぎあらわれる恐ろしい動物

もうファンタンは恐怖心マックスです。
この森から抜け出して、無事に家に帰れるのでしょうか。

それを助けたのは、ファンタンよりもっとか弱そうなウサギ。
このウサギは知恵者で、ファンタンを家まで送り届けてあげると
秘策を伝授します。

それは、自分がもっとも怖いと思うものを受け入れて
怖さを避けず、向き合うこと。

ファンタンは、ウサギと一緒に、自ら最強の怖さをつくりだし
真っ暗な真夜中、ひとり、森の中、怖いうなり声
つぎつぎあらわれる恐ろしい動物に、打ち勝つことができたのです!

子ども的には、きっと世にも恐ろしいおはなしなのではと
思いますが、大人的には、恐ろしい動物さえも
きもかわいく感じる画風です。

ドロテ・ド・モンフレッド さんは、フランスの絵本作家さん。
小さな頃からおかしな絵を描くのが大好きだったそうです。
今もそのまま(?)個性的なコミカルな絵でみんなを楽しませていらっしゃいます。

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